もみの木の魅力

前田産業株式会社
もみの木の魅力イメージ

ヨーロッパ樅
マツ科モミ属の常緑針葉樹

ヨーロッパ樅は、ヨーロッパ中央部の広い範囲に分布しています。樹高は50mに達するものもあり、日本の樅と比較して大きく、木目が細かいのが特徴です。耐久性、寸法の安定性、仕上がりの美しさなどに優れ、ピアノの響板やヴァイオリンにも使用されています。また、樅はクリスマスツリーとしても有名で、ヨーロッパでは厳しい冬でも緑の葉をつける常緑樹を「永遠の命の象徴」として特別視していました。また、中世のドイツでは、樅の木には小人が宿るとされており、食べ物などを備えると、小人が集まり、人間に安寧を与えてくれると信じられていました。

暮らしの中に在り続けてきた
日本の樅の木

樅の木は日本でも、古くから暮らしの中に在り続けてきました。
その白さや柾目の美しさから、結納の白木台・木札・絵馬・高級木箱などに使用されてきました。これは日本の先人たちが、その白い見た目を神聖視し、樅の木の持つ脱臭・抗菌・調湿効果を経験的に感じ取っていたからです。現在では、科学的にフィトンチッド効果が実証され、住空間の内装の床材や壁材にも使われています。

樅の木の特徴

白い見た目

古来、日本では白色は神聖な色とされ、現代においても神主や巫女の白衣や白袴装束、神棚も白木造りと白で統一されています。白い樅の木は神聖視され、お札や絵馬、結納台などに使用されています。

防虫効果

樅の木が発するフィトンチッドには、虫に対する忌避効果があります。樹が自らを害虫から守る為のものですが、内装材や木箱材として使用する際にも効果を発揮します。

微香性と消臭効果

樅の木は、微香性でありながら消臭効果を持ち合わせています。そのため、食品用の木箱材に適しており、お節用の木箱や素麺箱、かまぼこ板などにも重用されています。また住宅内装材として、室内の生活臭や台所の臭い、たばこ等の臭いの消臭にも効果があります。

調湿効果

針葉樹は、樹の細胞が大きく、成長時に多くの水分を必要とするため、一般的に調湿量が多いのが特徴です。内装材として使用した際には、室内湿度はほとんど安定して60%程度になります。さらに柾目板として使用した場合、効果が高くなり、すし桶・米びつ・そうめん箱などに使用されてきました。